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横浜・寿町(ことぶきちょう)。日雇い労働者や生活保護受給者が多く生活する、いわゆる「ドヤ街(=安宿)」と呼ばれる街。高齢化が進み、街の5割以上を老人、8割以上を生活保護受給者が占めるこの街を活性化させるため、数年前から建築家やNPO、ボランティアが参画し、再生プロジェクトが進行している。計画を推進する側が主導する「自立支援」ではなく、住民が積極的に参加し、自ら街を変えていこうする「自立自援」のプロジェクトである点を見逃してはならない。
このDVDは、現在、寿町で進行中の様々な活動の様子を紹介しながら、この街の未来を示唆する展開をみせていく。都市再生という、とかく重たくシリアスに偏りがちなテーマを、ときにはユーモラスな表現を交えながら、エンターテインメントとしても楽しめる内容に仕上げた傑作である。
このムービーの制作のため、この街を訪れたのは、2005年の初夏。それから約2年近く経過した現在、本作で語られている内容が、既に街の中に実際に反映されはじめていることに驚く。人の想いと行動こそが、変革をもたらす原動力…そう痛感させられるのは、この街で起こっている現実こそが「リアル」だからだ。この街は、大勢の仲間達に支えられ、今、変わり始めている。
ムービーの制作陣は、愛知万博で上映された映像作品「PopulouSCAPE|ポピュラスケープ」を手がけたメンバーが再集結! プロデュース・岡部友彦(建築家)、ディレクター・福島慶介(建築家)、音楽・川瀬浩介(作曲家)の3名による細密で濃密なコンビネーションから生み出された「ユーモアと情熱に溢れた映像」は必見。川瀬浩介の真骨頂である「効果音のタイミングまで綿密に計算されたサウンドトラック」も圧巻だ(この嗜好は、PopulouSCAPE|ポピュラスケープでも実践されている)。この街の持つ「エネルギー」「優しさ」「希望」を、目まぐるしく展開する映像と共に表情豊かに表現している。また、ナレーションも、川瀬自らこなしている。
本DVDには、寿町の様子を記録した写真を使ったスライドショーも同梱。サウンドトラックには、川瀬浩介のインスタレーション作品「Long Autumn Sweet Thing」からの音源を使用。楽曲の中で、繰り返し語られる普遍のメッセージ――スライドショーの中で寿町の風景とオーバーラップする――は、まさに、この街の叫びにも聞こえる。 |