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PopulouSCAPE @ BankART1929

 EIZONE@BankART 1929、いよいよ開幕。万博以来、初めての展示/上映となる。期間は、7月30日(日)まで。詳細は下記にて。

http://www.kawasekohske.info/EIZONE/

 今回の上映は、ポピュラスケープの本来の魅力を最大限に感じることができる最初の機会と言っても過言ではない。映像の精細さ、情報量の多さを間近で体感できるのはもちろんだが、音楽のダイナミクスも、これまでのどの発表の機会よりも充実している。

 今回の展示に合わせてDVDとしてのリリースも実現された。だが、ポピュラスケープの本当の魅力を味わいたいのなら、この上映機会を見逃す手はない。DVDで体験できるポピュラスケープは、いわば、挨拶程度のもの。ポピュラスケープって何?  と訊かれたとき、「こんな感じです」と紹介するためのツール。名刺代わりといってもよい。

 一方、今回の上映での体験は、きっと、生涯、忘れ得ないものになるだろう(この作品の本質に触れることができる「琴線」を備えた方にとっては)。僕自身、万博での上映のとき以上の達成感、満足感がある。そして、今、既に、この手応えを、さらに別の機会につなげたい気持ちでいっぱいだ。

 DVD等のメディアで、ポピュラスケープ本来の魅力に近づこうとするなら、そろそろ市場に登場し始めた、ブルーレイやHD DVDが必要となるだろう。こうした新しいメディアが一般に浸透したころ、ポピュラスケープの次のバージョンが…もしかしたら、そんな瞬間を迎えているかもしれない。

 万博公開時のお知らせには、普通に生活している分には接することのない、初めて知るような文字が沢山並んでいる。音楽家として参加した僕も、もちろんその一人だ。

http://www.kawasekohske.info/PS3/

 こうした文章を読むと、それだけで拒絶反応が現れる人も少なくないだろう。しかし、実際に体験できる作品は、純粋なエンターテインメントとしても充分に楽しめる内容に仕上がっている。そして、何よりこのポピュラスケープが独特なのは、都市の人口数をビルの高さとして表現した世界の「今」を垣間見せる映像世界が、それだけでただ「美しい」ことである。人類が膨大な時間を使って作り上げてきた世界の様子を数値化し独自の表現で視覚化することで、これほどまでに美しい風景が広がろうとは…これが、多くの人がこの作品に出逢い覚える衝撃のひとつであろう。

 また、ポピュラスケープの末恐ろしいところは、「ただ美しい」だけで終わらないところだ。その美しさの裏にある、都市が抱えた様々な問題を想起させる力を備えていること——あなたは、この「人口風景」に、どんな希望を覚えるだろうか?

 この作品の制作に携われたこと。いくつかの発表の機会に恵まれたこと。そして、この作品を通じて沢山の出逢いを生み出してくれたことに感謝すると同時に、この作品の次なる展開を、強く強く、期待している。

 8月末から、ヨーロッパ最大級のメディアアートフェスティバル「アルス・エレクトロニカ」(オーストリア、リンツ)で開催される「アニメーション・フェスティバル」へも正式に出展が決定したそうだ。期待はほどほどに…これまでの経験上で覚えたことだが、BankARTでの上映後の喝采ぶりを目の当たりにすると、否が応でも期待は募る。この作品の想いが、どこまで広がり、どこまで伝わるのか? 僕自身、その目撃者となりたい。

ポピュラスケープ公式サイト