展示のお知らせ その2 《NSKベアリングアート展》
今秋参加する、2つ目のグループ展のお知らせです。
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Smooth Sailing for BEARING
NSKベアリングアート展
会期 11月22日(水)〜26日(日)
11時〜20時
注)22日は、18時クローズ
会場 スパイラルガーデン(青山スパイラル1F)
主催 日本精工株式会社
プロデューサー 赤池学(ユニバーサルデザイン総合研究所所長)
企画制作 スパイラル/株式会社ワコールアートセンター
入場料 無料
《出展作家》順不同
日比野克彦(アーティスト)
佐藤好彦(アーティスト)
さとうりさ(アーティスト)
名和晃平(アーティスト)
松田直樹(アーティスト)
AGOSTO creation office(デザイナー)
印デザイン(プロダクトデザイナー)
杉原有紀(アーティスト)
しりあがり寿(漫画家)
児島サコ(アーティスト)
清水寛子(アーティスト)
CLIP(建築家)
h.o(アーティストユニット)
津村耕祐(ファッションデザイナー)
鈴木康広(アーティスト)
川瀬浩介(作曲家)http://www.kawasekohske.info/
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ベアリングって何?
そんな疑問を頂かれた方は、「続きを読む」をクリック!
あわせて、川瀬浩介出展作品「ベアリング・グロッケン」について
またまた熱く語っております。
ベアリングって、ご存知ですか?
きっと、存在さえご存じない方がほとんどでしょう。
けれど、我々の生活には、とっても密接に関わっています。
今、こうして我がブログをご覧の皆さんが使っているパソコン。
その中にも沢山、ベアリングが入っています。
その他、家電にも。。。。
エアコン、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機。。。。
自動車だって新幹線だって、ベアリングなくしては
あれだけスムースな動きを実現することはできません。
我々の生活は、ベアリングによって支えられているといっても過言ではないのです。
そんな、
普段は日の当たらない存在である「ベアリング」を使って、
アート作品を仕上げてみよう!
これが今回の展覧会のテーマです。
世界のトップ・ベアリング・メーカーのひとつである日本精工。
同社が誇る、優秀なエンジニアの方々との共同制作により
私、川瀬浩介は、巨大な「グロッケン」を制作しました。
その名も「ベアリング・グロッケン」。
自動演奏により曲を奏でるベアリングによる楽器です。
ベアリングの内部には、スムースな回転を支えるための「球」が収められています。
その球の反発力を利用して、グロッケンの鍵盤を鳴らす。。。
という仕組みです。
この作品では、鍵盤の上を無数の球が弧を描きながら、跳ねていきます。
一見、パチンコ玉と変わりないようにみえるのですが、
その表面を電子顕微鏡で比較すると、雲泥の差があります。
ベアリングに使われている球は、
「真球」に限りなく近い状態で磨き上げられているのです。
とてもわかりやすくいうと「すごく、ツルツル」(笑)な状態。
あまりにツルツルすぎて、うっかりすると、つまめないほどです。
こうした「すごく、ツルツル」の球を使うことによって、
摩擦を限りなくゼロに近づけ、
ベアリングそのものの寿命を永くし、
かつ、摩擦による騒音も抑える。。。そんな効果があるそうです。
みなさんの部屋にあるエアコンが、音もなく動作し続けられるのは、
こうした技術力によって実現されているわけですね。
真球に限りなく近い球を水平な面に放り投げると、同じ軌跡を描いて跳ねていきます。
しかも、一直線上に直進していくのです。
パチンコ玉では、こうはいきません
(いわば、パチンコは、その球の歪さを利用してゲームにしていると言えます。
表面がデコボコしているがゆえ、球が右往左往に跳ねる、と。。。)。
「同じ軌跡を描いて跳ねていく」という、
ベアリングに用いられている球の特性を楽器演奏に活かしたのが、
今回発表する「ベアリング・グロッケン」なのです。
とにもかくにも、百聞は一見にしかずです。
2006年11月8日、日本精工藤沢工場にて、
世界初演(笑)をこの目で確認してまいりました。
とにかく、愛おしかった。
僅か90秒ほどの楽曲ですが、聞き終わった後、スタッフ全員から拍手が!
僕も思わず、ブラボー! と叫んでしまいました(笑)。
(できたら湘南海岸まで突っ走って、叫びたいところでしたけど)
技術的に、かなり無理なお願いをしていたので、
実現できるかどうか、実は不安だったのですが、
流石は世界のトップメーカーを支えるエンジニアの皆さんです。
完璧に仕上げてくださいました。
やはり、仕事は、超一流の皆様とするにかぎりますね(笑)。
想像していたところでは、
もっとリズムもタイトでズレも一切なく、ガチガチの演奏になるのかと思いきや、
自然の力でしょうか? 空気抵抗などが上手く作用してくれたのか、
なんとも味わいのある、「人の息吹」を感じる演奏を再現してくれました。
球を発射する装置が4系統。
鍵盤も4音の配列で4パート分あります
(いわば、ベアリング・カルテット!・笑)。
発射タイミングはコンピュータで制御されているものの、
初速度を与えているわけではないので、
発射後は、当然、自由落下していきます。
自然の法則に従っていくと、不思議なことに、絶妙な味わいを生み出し。。。
たまにミスもあったりするんですが、それが何とも、愛おしく。。。
まるで、我が子を眺めているようでした
(未だ、本当の我が子は現れる気配さえありませんが。
もちろん、嫁さんが現れる気配も。。。)。
11月8日、今日は丁度、日本精工の創立記念日だったそうです。
そんな記念すべき日に、初めて調べを奏でたベアリング・グロッケン。。。
それを実現してくださったエンジニアの皆さん。
そして、滞りのない運営をしてくださったスタッフの皆さんに感謝いたします。
その目撃者となれた自分は、本当に幸せ者です。
本当の世界初演は、22日夜のパーティーのときに。
今日の演奏も22日の昼間の時間帯も、いわば「公開リハーサル」です。
皆さんも、その目撃者となってみてはいかがでしょうか?(笑)
会期中は、恐らくずっと会場に張り付いていることでしょう。
この作品。。。こんなに夢にあふれているというのに、
想像を超えるくらいの、絶妙なバランスで成り立っているんです。
ちょっとでも触ったりされると、演奏が崩壊してしまう恐れがあります。
僕が番人として、我が子を守らなくてはいけません(笑)
是非皆さんも、我が子に手を出そうとする輩を見つけたら、注意してください。
「あのデブのオッサン、怒ると怖いよぉ」
ってね(笑)。
だけど、今回の作品、とくに子供が喜びそうなんで。。。。
彼らをどう防御するかが課題になりそうです(苦笑)。
子供には夢を、大人にはロマンを!
我がモットーが、顕著に現れた作品となりそうな予感。。。
これをみて「日本精工に入りました!」なんて言ってくれる優秀な若者がでてくれたら
こんな僕でも(あっ、これは禁句でした・苦笑)、
世の中の役に立っている気分に浸れるかもしれません。
そして、ものづくり大国・日本の未来も、まだまだ明るいものとなることでしょう。
本番へ向けて、もう少し調整とお化粧が施される予定。
披露できるその日まで、あと2週間。。。。
こんなに楽しみな展示は、本当に久しぶりです。
皆様も是非、たっぷり期待していてください!
そして、このときめきを、ともに共有しましょう!(笑)
最後に。。。
ベアリングという単語を英和辞典で調べてみると、
実に様々な意味を持っていることがわかります。
bearing(三省堂「グローバル英和辞典」より)
態度・ふるまい、関係・つながり、方角、忍耐・我慢、実り、出産、
軸受け=ベアリング
作品アイデアのプレゼンテーションのため
何かのきっかけをつかみたくて、辞書を引いていたところ。。。
その言葉の意味を知って、僕はハッとさせられました。
今の自分自身に向けて。。。
そして、今の世の中に対して、足りないもの全てを
この「ベアリング」という言葉ひとつが表現している、と。。。
今回の展覧会では、
参加作家の独自の解釈により、
ベアリングの普段の様子とは違った側面が表現されています。
その様々な「表情」を通じて
皆さんも、様々なことに想いを馳せていただければ光栄です。
会場でお逢いできることを楽しみにしています。
川瀬浩介
