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アトリエにて


 
 
写真は、「ひびのこづえperformance @ 水戸芸術館」のためのオリジナル・サウンドトラック作曲中に使用していたトイピアノ。このトイピと共に、昼夜問わず、アトリエに独り閉じこもって作曲作曲作曲!
 
 

 

このトイピアノはもちろん、自分の声、オモチャの楽器やギター、ウクレレ、ピアニカ、リコーダー…イメージにあう音色を探して、延々と独り演奏&録音を繰り返す日々…思い出すだけで思わずうっとりしてしまうほど、何とも官能的で濃密な幸せな時間だった。作業中のアトリエの様子を写真に収めていたのだが、それらを見かえすと、この一ト月の出来事が鮮明に蘇ってくる——写真は瞬間を切り取ると同時に、そのときの心の中に抱いていた「想い」をそこに永遠に封じ込める。
 
 
構想1週間——実作業2週間——最終調整丸3日。加えて、機材トラブルに泣かされること1週間——作業開始直前、ハードディクスがクラッシュ! さらに、手をケガするという事故にも見舞われ…。データは飛ぶは出血して楽器が演奏できくなるは(かすり傷程度だったけど)、エピソードには事欠かない不遇な滑り出しに、何事もそう簡単に幕が開くはずはないことを改めて痛感。しかしそのとき既に、脳裏には薄らと「これだけ追い込まれたら、きっといいものができるに違いない」と、ナルシスティックだかマゾヒスティックだかヒロイックだかわからぬ妄想が瞬時に沸き上がってきていた。一ト月前から作業を始めて、本番1週間前に27分30秒の濃密で繊細な、そしていつものように、どうしようもなくロマンティックな世界が完成! 結果にはだいぶ満足している。作品を発表する際には欠かさない作業——お客さんに観てもらうまでの道筋を細密に練り上げる——をいつも以上に入念に行い、ほぼその通りの内容に仕上ったように思う。
 
去る8月18日には、水戸芸術館で現在開催中のひびのこづえ展「ひびのこづえの品品 たしひきのあんばい」のオープニングを飾るイベントとして、最初のパフォーマンスを無事に終えた(出演:近藤良平)。きっと喜んでもらえたに違いない。出演者、スタッフ、全ての関係者の努力が実った瞬間。終演時、素直にそう感じることができた。
 
来る9月23日にもまたパフォーマンスが行われる(出演:森山開次)。今度もまた、全く別の表情を見せることだろう。このパフォーマンスを一番楽しみにしているのは、何を隠そう、この僕自身(笑)。仕事であるにも関わらず、これだけお客さんの気分に浸らせてくれる機会も珍しい。皆さんも、是非! 詳しくは下記を。
 
 
【ひびのこづえperformance @ 水戸芸術館】
http://www.kawasekohske.info/HKATM/