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Somewhere in this world

アルカディ・ザイデス「DAAT」。
盛況のうちに無事、終了。

http://www.kawasekohske.info/DAAT/


たった一度限りの公演だったけれど、
とても充実した内容だったのではないだろうか。

 

 
10月5日。
僕が最初にアルカディを始め、今回のコラボレーター全員と顔をあわせた日。
それから約3週間後には本番。。。という強烈なスケジュール。ダンスの内容自体もまだあまり固まってはいなかったので、実質、音楽の作業期間は2週間程度。

相当に限られた時間のなかで、より高いレベルの内容に仕上げるべく、音のくみ上げ方については最初から綿密に計画して進めた。音とダンスの絡み具合のイメージを全員でつかめるように、稽古の様子を撮影して、それに音を合わせムービー化。それを、メンバーが参加するメーリングリストにアップして、イメージの共有。。。現代テクノロジーのいい側面が今回は大いに発揮されたと言えよう。おかげで、時間のロスを最小限に抑えられたのではないかと思う。

だけど。。。気づけば、自分の仕事が異常なほど増えていることになり。。。ちょっとソフトの使い方を覚えたらある程度のことができてしまうのは、現代テクノロジーの悪い側面。小バジェットでもこれだけの成果がだせるのはこうしたテクノロジーのおかげだし、ありがたいことなんだけれど。。。コンピューターの処理能力が上がる一方で、僕自身の体力が落ちているんじゃ。。。太刀打ちできない(苦笑)。三島由紀夫が言っていたとおり、創作は体力。まさにそれを痛感させられる時代に突入しているような気がする。

それが顕著に現れたのは、移動の問題。自宅から稽古場の横浜までは、車で1時間30分ほどかかるため、ここでもかなり体力を浪費した。結構な分量の機材を持ち運びながら、自宅アトリエと稽古場を行ったりきたり。。。その間、重大な忘れ物をしてしまったりと。。。これまでの自分ではありえない出来事まで経験するほど、気力体力が使い果たされていく様子を我が身を持って実感する毎日。。。

でも不思議なことに、嫌だと思った瞬間は、一度もなかった。とにかくいいものに仕上げたい。常に頭にあったのは、そのことだけ。日を追うごとに、ダンスの内容も充実していたし、音楽も、それに負けじとバージョンアップを繰り返す。。。そのうち、映像も徐々に仕上がってきて、舞台のプランも明確になり、全体像が浮かび上がってくる。。。そしてようやく会場に入ると、照明の威力がそこで存分に発揮され。。。「アルカディの頭の中にあったのは、こういうイメージだったのかっ!」と、はじめてわかったとき、「これは絶対に、いいステージになる」と確信した。そして実際、そうなった。


自分自身も、今回はじめて行う試みもあったりして、心配事は尽きなかったのだけれど、公演のビデオを振り返って確認してみたところ、なかなか上出来の仕上がりだったように感じる。無論、まだまだより高いところを目指していきたいのはいうまでもないが、終演後のポストトークでアルカディもいっていたとおり、これはまだ「たたき台」。きっとこの次、またみんなと再会するときに、この作品の本当の姿を、皆さんにお見せできたらと思う。それはもしかしたら、海の向こうでの話しになるかもしれないけれど。


先の土曜日、アルカディの送別会をかねて行われた波乱万丈の歌舞伎町~新宿二丁目打ち上げオールナイトツアーも無事?終えた今、ふと振り返ると、、その出逢いからリハーサルの日々、本番、そしてそのあとのお楽しみまで、全部含めて、きっと今後の人生においても、なんとも忘れがたく、そして思い出深いプロジェクトとなったことを痛感した。

特に、本来であれば、僕はこの期間、別の大きな仕事に挑んでいるはずだったから。。。残念な結果になってしまって、ぽっかりスケジュールが空いてしまっていた。。。そんなときに、こうした嬉しいお話をいただけて、本当に光栄だった。話しを持ちかけてくれた友人、そして、僕を受け入れてくれた今回の仲間達に感謝の気持ちでいっぱい。これがなかったら、僕はどうなっていたことか。。。そう思うから、余計にこのプロジェクトの印象が強く深く、僕に刻まれたんだろう。とにかく僕は本当に、幸せ者です。みなさん、どうもありがとう。


アルカディは今頃、空の上。イスラエルに戻る機中にいる。
次にみんなと会えるのは、どこになるかな?
今は、それだけが楽しみで仕方がない。


Thank you for everyone.
See you, Somewhere in this world!

Many many thanks.

KAWASE
 
 
追伸
写真は、怒涛の二丁目打ち上げツアーが終わったその朝、新宿の噂のドーナツ屋「クリスピー・クリーム・ドーナツ」で買い込んだブツ(笑)。薄ら寒い明け方、独り1時間近くならぶ切なさもまた、思い出深いものになりました(苦笑)。これまで、人に差し入れするばかりで自分のために買ったことはなかったんだけれど、せめてものご褒美のつもりで、自分のために買ってみました。実際、こころゆくまでたっぷり味わってみると、並んでまで買いたくなる気持ちが、少しだけわかったような気がします。もちろんこれ、ほとんど独り占めして平らげましたよ。おかげで体重は、日々増加し続けています(反省)。でも、この味も、今年のいい想い出になりそうです(笑)。