新しいオモチャ
年始も関係なく、あくせく業務。ある映像に音楽をつける作業を進めている。だが、こんな時季に仕事はなかなかはかどるはずもない。というわけで、何かのきっかけをつかみたくて、新しいオモチャを色々と手に入れてみては、独り、気分転換を図っている。
今日は、どうにも辛抱できなくて、ブルース・ハープを買ってしまった。これまで、オモチャのハープと結構ちゃんとしたクロマティック・ハーモニカを持っていたんだけれど、全然吹けなくて…。もちろん、音はでるんだけれど、演奏にならない(苦笑)。小中学校のときに培ったはずのテクニック?はどこへやら…まったく太刀打ちできず、長い間、放置。いつもすぐ手に届くところにおいておいて、たまに音を出したりして遊んでいた程度だった。
それが、つい最近、またふと思い出したように音を出してみると、これが結構、まともな音が鳴っているような気がして…ちょうど今手がけている仕事で、ブルース風のテイストを少しだけ取り入れたいと思ったので、必要なキーのハープが必要になった! という、これぞ長年培ってきた「都合のいい言い訳」を今年も早々に発揮して、買い物にでかけたわけだ。
ろくに吹けもしないのに、手にしたのは「プロ」と名の付くモデル。他にも当然、いくつかモデルがあったのだが、試奏することができなかったから、自分の力量との差を恥じる気持ちを抑えながら、その「プロ」を選んだ。
帰ってきてパッケージを開けると、黒を基調にしたそのボディが、なんとも素敵な風合い。やっぱり、見た目は重要だ。ルックスをみただけでもう、腕が上がった気分。嬉しい(笑)。そして一吹き——やっぱり、500円の安物とは違う音がする(それぞれの魅力があるけれども)。それから数時間…作業中の曲の構想を頭の片隅で練りつつ(これは、道草ばかりしている自分に対する完全なエクスキューズだが)、ひたすら吹きまくった。
演奏は、相変わらず超初心者級であるが、なんだかやけに楽しい。リコーダーもそうなんだけれど、小中学生のころに覚えた「指の記憶」が、かなり役に立つ。覚えているままに適当に指を動かすと、何となく、音楽のようになるから不思議だ。ハーモニカもその点では全く同様。吹いて吸って、左右に唇を移動させて…そうするだけで、なんとなく「いい雰囲気」が出せる。
これでだいぶ、道が開けたきたような気がする。今の仕事は、普通に仕上げるなら、なんら問題なくこなせる。でも、それじゃつまらない。僕らが手がけることの意義は、他の誰かじゃ出せないテイストを再現することにある。だから、できる限りのこだわりをはっきしなければならない。これは、どんなときでも同じことだが、今回はテーマが壮大だけに、特にそう感じている。
ハープのお手入れ用に、歯ブラシも買ってきた。何となく、手に収まるくらいの小さいブラシがほしいな…そう思って探してみたら、乳幼児用のものがあった。このかわいいマークには、流石に一瞬、戸惑ったが(この程度のことで、子供が歯磨きを敬遠しなくなるのだろうか? 親になったことがないからわからない・苦笑)、まぁ、こんなモノを携えている独身のオッサンもありか? と、自分を慰めるような思いを抱きつつ、レジへ向かった。お店の方は、まさかこれをハープの手入れ用とは思わなかったろうなぁ。あっ。いちいちそんなことを想像する暇はない、か。。。
オモチャといえば、昨年末のスパイラルの展覧会でご一緒した中山カズトさんの木工玩具も最近のお気に入り。このシンプルな造形と木目を活かしたデザインが、幾何学好きなうえに最近では手触りなどの触感に興味が向いている僕の心をくすぐる。そして何より、最大の魅力はその動き。素敵な腰フリ?で転がってゆく様子に衝撃を受けて、つい買ってしまったタマゴ型のガラガラと葉っぱ(一枚目写真の中央二つ)。転がるオニギリとクリのガラガラ(左右両脇)も、実際にその動きを体験して目の当たりにすると、いちころになる。これを手に入れてからというもの、作曲に煮詰まると、これらをコロコロと転がして気晴らし(笑)。その無心な様子は、周りから見つめると、きっと子供のように見えていそうだ。そういえば近頃、某画家から「大きな子供」と呼ばれているなぁ(苦笑)。
それにしても、集めたものは、全部、くるくると回るものばかり。自分でも、なんだか奇妙だ。誰か僕の心理を分析してください(笑)。
ちなみに、中山カズトさんの作品は、YouTubeで見ることができます。実際に動いている様子をはじめ、他の作品の遊び方が紹介されています。中山カズトさんのチャンネルはこちら。
さて、そろそろ作業のスピードを上げないと…グズグズして結局追いつめられるのは、自分だからねぇ。U2のレコードばかり聴いてないで、さぁ、立ち上がれ!>オレ(笑)。

