Beautiful Day
![]() | Desire: Piano Tribute to U2 Various Artists Vitamin 2005-08-02 by G-Tools |
仕事を終えて、眠るまでの時間、クールダウンするために、手に入れたばかりのこのアルバムを聞いていた。その間、ちょっと探し物——。10年前の自分の顔写真がこの部屋のどこかに埋もれているはず…そう思って、思い当たる場所を探すも、全然見つからない。どこを探しても出てこない。見当違い? なんだか、これまでの10年の歴史を象徴しているようだ。
最後に収められた曲「Beautiful Day」が流れ出した頃、探し物とは別に、思わぬものがでてきた。それは、郵便書留の受領書。日付は、平成9年1月29日となっている。今も利用している、最寄りの郵便局から、ある友人宛に差し出したものだ。中身が何だったか、今でもはっきりと覚えている。
この一通の郵便物から、僕のすべてが始まった。
あれから丁度、11年。何も出来なかった僕が、今、こんな仕事をさせてもらえているなんて…。まるで夢物語のようだ。
去る2月3日。ある意味、今の僕にとっての元旦となる日。都内某所で、その郵便物を差し出した友人にばったり遭遇した。たぶん、5、6年ぶり。本当に久しぶりなことに驚くと同時に、僕の頭は、混乱していた。
何故、今日、この瞬間にこの場所で彼と再会したのか?
誰がこんなドラマを用意していたのか?
この仕事に就くきっかけをくれた恩人とも言える彼と、新しい試みへ向けて一歩を踏み出した僕が、あの日、あの場所で、再会するなんて…。秀逸な脚本を要した映画でも、こんな偶然を演出したりはしないだろう。
僕の頭は、終始混乱したままだったけれど、お互いの近況報告を交わし、飲みにいく約束をしてその場を離れた。でも、そんな、偶然にしてはよく出来すぎたこのストーリーに、いつものように、独り心の中で、すっかり酔いしれている自分がいることにも気づいていた。
長い間、奥歯を噛み締めてきたきた甲斐があった。未だ、今の仕事は発表されるまで時間があるけれど、この日の出来事が、発表後の大きな成果の獲得を既に予見させてくれたと言っていい。いや、成果の獲得なんて、今はもう、どうでもいい。だって、既に、十分すぎるほどの内容に仕上がってきているんだから。たとえそれが、期待した結果を生まなくても、僕らは、やったんだ。もしも今、僕らの想いが伝わらなくても、いつかきっと、誰かが見つけてくれるに違いない。僕が今日、ここにこうしていられるように、ね。
僕らの仕事ぶりを、心の底から、沢山の人たちに届けたいと思う。
そして、未だ見ぬ僕らの未来は、きっと…。そうあってほしいと、切に願う。んっ? ふふ…。相変わらず、肝心なことは、なかなか口に出来ないままだな(苦笑)。
バラードにアレンジされたこの曲が、今夜はやけに心に響いてくる。探し物の途中に拾ったこの偶然のエピソードも、なんだか全てが仕込まれたもののように思えてきた。誰が仕込んだのかって? それはもちろん、この受領書を11年も保管していた、僕だろうね。自分でも、その心配性ぶりあきれるけど…。そんな、書留で送るほどの内容じゃなかったのに(笑)。
この調子で、また忘れた頃に、今夜探していた顔写真がでてきてくれるといいんだけれど(笑)。そのときのBGMは、何が流れているのかな? 今からまた、楽しみが一つ増えたようだ。
今、僕の目の前には、その受領書と、先日の再会の日に恩人の彼からもらった最新の名刺がある(肩書きが大出世していてビックリ! お互い、そんな年齢なんだな・笑)。
本当に、不思議な瞬間だ。今夜のことを、いつか、未だ見ぬ我が家族に、想い出たっぷりで伝えたいな。そのときが訪れるまで、まだまだ、日々是精進なり!
