Long Autumn Sweet Thing
展示も、始まってようやく一ト月が経過した。しかしまだ、折り返しにも到達していない。個人史上、最長の展示。まだまだ、横浜通いが続く。
体調は、いまもって全快とはいかないまでも、日常を過ごすにはさほど支障は来さない程度まで回復している。先の連休前と昨日、しばらく放ったままになっていた作品の微調整のため、横浜へ赴いた。作業自体はさほど大変ではないのだが、移動が未だ身体に堪える。回復に向かっているというより、ただこの、調子の悪い状態に慣れてしまっただけかもしれない。
さて、だいぶ好評をいただいている《ベアリング・グロッケン》のほか、今回は、あわせて3つの作品を展示している。グロッケンが、あまりにもわかりやすいプレゼンテーションとなっているせいか、他の2作品は、少々わかりづらい印象を与えているかもしれない。そのひとつ、Long Autumn Sweet Thingについて、少し触れてみたいと思う。
Long Autumn Sweet Thing。我がデビュー作。すべての始まりでありすべての終わりでもあるこの作品は、僕にとっての「起源」である。そのプロダクション・ノートには、当時の日々が克明に触れてるあるが、簡単に完成までの流れを振り返るとこうだ。
この作品は、2001年暮れごろから着想を始め、2002年5月のプロトタイプ発表をきっかけに、2002年11月に発表。その後、2003年のUPLINKギャラリー、Bギャラリーまでバージョンアップを繰り返して完成をみている。
全6パート45分——音と光だけしかない世界——あまり、こういう展覧会には向かない作品かもしれない。しかし、是非、時間をたっぷり用意していただいて、見つめてみてほしい。僕からのコメントは、今のところはここまで。あまり親切すぎるのは、自由に想像力を働かせる妨げになる。それは却って不親切というものだ。とにかく、ただただ、音と光に包まれる時間を過ごしてもらえたらと思う。
以下は、上演時間リスト。休憩を挟まず、絶えず演奏を繰り返している(演奏——そう、この作品は「音楽」なのである)。僕の「吐息」が聞こえたら、それが最初のパート。備え付けのソファーに身を沈めて、そのまま、そっと見つめていてほしい。
Long Autumn Sweet Thing (2002-present)
part 1 - 6 全6曲 45分
part 1 - 6 6 pieces 45 minutes
10:00〜10:45
10:45〜11:30
11:30〜12:15
12:15〜13:00
13:00〜13:45
13:45〜14:30
14:30〜15:15
15:15〜16:00
16:00〜16:45
16:45〜17:30
17:30〜18:15
18:15〜19:00
最後にもう一つ。近頃、小説をよく読んでいる。そのときにふと思ったこと——
「読書という体験は、僕の作品と似ている」
僕がこの作品に込めた強い想い…その断片でも感じ取ってもらえたら、本望である。