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TAV 滞在1日目

 出発前後の記憶は、あまりない。とにかく忙しすぎたからだ。こうして記録していた写真を見返すことで、ようやく、自分が何をしていたのか、思い出すことが出来る…そんな有様。

   

 
 出発したのが、2月20日。当日のうちに台北に到着する予定だ。14時のフライトに備えて、午前9時に空港に向けて自宅を出発。かなり早めの出発だが、今回は、滞在制作ということで、持込む荷物がだいぶ重い。つまり、超過料金必至の状況が予想されたゆえ、早めに到着して、心の整理?をする必要があった。はやる気持ちを抑えながら、タクシーを呼ぶ。最寄りのターミナル駅からリムジンバスに乗って成田へ——万事順調——出発直前は、ほとんど眠れない状態で仕事をこなしていたせいもあり、気付くと、車内ですっかり熟睡していたようだ。入港時に身分証を提示する必要があって、そのタイミングで係員に起されて我ながらびっくり。よほど疲れていたらしい。

 早く到着しすぎたせいもあり、まだチェックイン・カウンターは開いていない。しばし休息——。それにしてもこのスーツケース…重すぎる。

 ぼんやりと30分ほど。ようやくカウンターが開いた。一番乗りでチェックインへ挑むも、案の定、重量オーバー。さらに、機内に持込む荷物も若干大きいかも? ということで、少々足止めを喰らう。結局、超過した分を別の箱に入れ替えることで合意に達し、超過料金を支払ってなんとかチェックイン。ふぅ。これから出発までの2時間の間に、食事をとりたい。出発前にはやっぱり、日本食を! 迷わず寿司を選んだ(廻る方の)。

 搭乗してからは、万事スムースに進む。離陸の瞬間も眠っているほど、リラックスしていた様子。うたた寝を繰り返し、退屈な3時間程度のフライトを乗り切る。途中、「空の写真が撮りたい」とアテンダントにお願いすると、ビジネスクラスのシートに誘導された。流石にいい眺め。でも、着陸の時間が迫っていたので、わずか1分程度で撮影終了。あんまりいい画は、撮れなかった。

 入国審査もすんなり通過。ここから独りで、滞在先のTaipei Artits Village(TAV)まで向かう。時刻は現地時間の18時頃。荷物も多いのでタクシー移動にしようか迷うも、旅気分を色濃く演出しようと、あえてバス移動を選択。バスが出発するなり、台湾のドライバーの運転の荒さに驚く——車間距離近し、隙あらば前へ前へ、クラクションならし放題——それでもみんな、生きている。

 TAVの最寄りのバス停=シェラトンホテルに到着した頃には、完全に辺りは真っ暗になっていた。重たいスーツケースを引きずりながら、歩行者を待ってはくれない右折車両をよけつつ、バリアフリーなんて概念は全く無視されたガタガタの段差がかなりきつい歩道を歩いてTAVへ向かう。今時、google mapなんていう便利なツールがあるものだから、事前の予習は完璧。いささかのドラマも起こる隙もなく、無事到着した。

 セキュリティの方に担当者を呼び出してもらうようにお願いすると、あわせてボランティアの若者・ERICと1月からTAVに滞在して制作を進めている日本人アーティスト・阿部乳坊さんにお出迎えいただく。事情もよくわからぬまま軽く挨拶を済ませ、荷物を置きに自室へ。無事の到着を知らせる電話を実家に入れ、その後、連れ去られるように食事へ向かった。

 TAVからほど近い台北駅から地下鉄(MRT)に乗って…どこで下りたか、よく覚えていないが、「本当に大丈夫か?」と少々心配になるほど、どんどん深いエリアに歩いていき、たどり着いた先には、まさに楽園が! 美味しいもの、山積み。どれだけ頼むのか? というほど、沢山いただいた。嗚呼。間違いなく、楽しいたびになるに違いない。

 帰り道、スーパーマーケットによって、その後さらにお茶屋さんにいって帰宅。しかしこの部屋。今はまだ何もなくて殺風景すぎる。早く生活の基盤を整えて、制作を始められるようにしたい。