ベアリング・グロッケン公式サイト
ベアリング・グロッケン公式サイトがオープンした。
2008年の夏頃から、二号器の準備に取りかかっていた。それは丁度、好評を博したBankART1929 Yokohamaでのグループ展「心ある機械たち」への出展準備を進めていた時期と重なる。
二号器を製作するにあたっての変更点は次の通り。
・演奏の安定性の向上
・演奏曲目の追加(全5曲に!)
・デザインの一新
簡単に再現されていると思われがちなベアリング・グロッケンの演奏だが、実のところは、かなり高度な技術が投入されて「ようやく」実現されている。それを平然と行なっているようにみせるレベルにまで高めていくには、相当な根気と技術開発が必要になる。
今回は、さらに、球の発射タイミングをより精密に制御できるよう改変を行ない、鍵盤の配列はそのままに、演奏曲目を増やす、という試みにも挑戦した(将来的には、鍵盤の配列を変化させるアイデアもあるのだが、それはまた次のステップでの話しになるだろう)。その昨日を最大限に活用し、新たに4曲の新曲を追加。初号器のために作曲した「エチュード」とあわせて、レパートリーは全5曲となった。
そして何より、最大の目玉といえば「レンタル事業」をこの二号器から始めたことである。2006年の初演後、イベントや各種メディア、展覧会に招待されることが増え、その都度、多くの人たちから笑顔で迎えられ、我々は「この思いを、もっと遠くまで届ける必要がある」と決意した。
世界経済が完全に冷え込む今、人の営みに最も必要なのは、何なのか? きっとこの作品と出逢えた人は、それをはっきりと、それぞれの心の中に刻むであろう。
「これが幸せの法則である」
と、誰もが信じて突き進んできた戦後の暮らしの在り方は、崩壊したといっていい。いかなるシステムも、歯車が噛み合なくなったら最後——どんなシステムにも正解はないし、同じやり方はそう長くは通用しないのだ。
望む営みの全てを生み出す礎は何だったのか? 今、改めてそれを考え直すときに差し掛かっている。もしもそのお役に我々の仕事が役に立てるのなら、あえて険しい道を選んだ我らの試みも、何か意味を成すときが来るのかもしれない。