| production
note for Long Autumn Sweet Thing @ 3rd SICF |
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| 2001
November 2002 January
February March
April May |
2001年11月XX日
SICF 3rd.の公募情報が公開される。
以前より構想を抱いていたソロプロジェクトをこの機会に....。
まだ構想自体は壮大すぎて、実現は不可能。
シェイプアップしていかなくてはならない。
メインは、音楽。
だが今回は、プロダクトも併用する。もちろん、自作によるものだ。
それをコントロールするための機材に、またまた予算がかかりそう。
こんなことに惜しみなく投資(という名目の衝動買い)をし続けてしまう質は
どうやら生れながらのものらしい。
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2002年1月10日
| 公募が始まってからの2カ月間、時間を見つけてはプランを練り続けてきた。
昨年末、大晦日から体調を崩しダウン。
ようやく回復してきたところで、構想を練り続けたアイデアを具現化するため各方面への問合せを始めた。
まずは、プロダクトの中心となる最重要のマテリアルを製造している会社へメールで連絡を入れてみる。
ここまでのリサーチの成果もあって、かなり話の内容はスムースに呑み込めた。
草稿どおりのプランを実現するには、どうにも予算超過は必至....練り直さないと....。
とにかく、サンプルを購入して様子をみてみなければ先へは進めない。
手続きを済ませ、到着を待つ。
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1月21日
"n" ensemble orbのビデオ作品がフィリップモリスアートアワード2002ビデオ部門に入選した。
その報告を晩餐の最中に受ける。
最高の宴となった。恐らく、近年で一番美味しいお酒が呑めた日であろう。
救われたような感覚に包まれる。
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1月25日
メインとなるマテリアル到着。
とにかくこれを使って試作品をつくってみることに。
このマテリアルを制御するためのコントローラーも手配済み。
近いうちに馴染みのホームセンターへ出向き、プロダクト試作のための素材をあれこれ吟味してこよう。 |
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2月8日
そろそろ試作を開始する時期にある。
だが、様々な事情が絡み、なかなかとりかかることが出来ずにいる。
そんな最中、今日は、フィリップモリスアートアワード2002、
最終審査会のための打合せに出掛けてきた。
こちらの展示にも、予算がかなりかかりそう。
でも、こんな機会はもう2度とないから....精一杯とりくむ決意を固める。
打合せ終了後、知人を呼びだし会食。
年始からの体調不良で食欲は完全復帰していなかったにもかかわらず、
結構な量をいただいてしまった。
お酒の効果により、大脳新皮質がマヒしていたんだろう。
栄養もたっぷりとったし、そろそろ完全復帰と願いたい。
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2月XX日
試作開始。
最近、巷を賑わせているポップソングを聴きながら、ドリル片手に作業をこなす。
試作品は、自分の乏しい工作技術にしてはなかなかの出来栄えとなった。
姿を表した作品の原形を目の前に、さらにアイデアが湧く。
もう少し手を加えてみたい。
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2月24日
試作品の最終型が完成する。
いよいよ動作テストだ。
だが、これ以前の段階で、既に思うとおりの動作ができない個所があることが判明している。
この問題については追々、解決していくしかない。
プラン提出締め切りが迫っている。
とにかく、今は企画書を仕上げることに集中するだけ。
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2月25日
今月末の企画書〆切まで時間がなくなってきた。
経済活動でも新展開をみせているため、時間がない。
手書きでプランを簡単に提示....そう思っていたが、それも実現は難しそう。
こうなったら、文明の利器を活用するほかない。
デジカメを買った
試作品の写真を数点とり、簡単にレイアウトすることに....。
だが、まだその作業にすら取り掛かることができない。
嬉しい悲鳴だ。
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2月28日
前日深夜より企画書作成に集中して半日以上....ようやく、〆切当日の夜になって仕上がる。
消印有効なので日付が変わるまでに郵便局の本局までいけば問題ないのだが、
色々な業務が重なって、かなり焦っていたようだ。
本局までは車で10分ほどなのに、その移動ですら、今の自分にはかなりの負担に感じられていたから。
そこで、SICF事務局へ「宅急便でもOKか?」と確認しようとするも電話がつながらず....
結局あきらめて本局の時間外受付へ向かう。
無事投函完了....安堵感よりも、この先の慌ただしい日常のことばかりが頭を過る。
そう。SICFに挑むようになってから、春はいつも大忙しだからだ。
忙しいのは身体だけじゃない。
心も....そして、財布の開け閉めも....。
今年の春もまた、いつもと同じことが繰り返されるのか?
合否の結果はすぐに届くはずだ。
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3月4日
SICF 3rd.審査通過の報告がメールで届く。
今年の春もやっぱり大変な春になりそうだ。
さて、これで未調整のままだった問題個所を早々に解決しなくてはならなくなった。
何となく、原因は把握しているもつり。
だが、それをクリアするための明確でスマートな方法がわからない。
時間とお金のないときほど、専門家をたよりにせよ
メーカーに直接問合せることにした。
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3月27日
経済活動等に追われ、作業は滞ったまま。
時間がありすぎると迷うから、この状況は自分にとっては「プラス」に違いない....
だけど....。
ようやく今日になって、メインとなるマテリアルを完全動作させるための問合せを製造メーカーに送る。
3月半ばから考えてはいたものの....なかなかメールを送れずにいた....間に合うだろうか?
いい返事が来るといいが....。年度末、そして年度初めだから、時間がいただけるかどうか....。
とにかく待つしかない。
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4月2日
経済活動のため....いや、自分の新しい分野への挑戦の幕開けとなるであろう録音へ。
その道中....ちょうど環状八号線の渋滞に呑み込まれているとき、携帯にメールが入る。
メーカーからの返答だ。時間の調整がついたらしい。
週末に試作品を持参して話しをきいていただけることになる。
こんな小口の....いや、仕事とはいえないほどの顧客に....ありがたい。
録音も大きなトラブルなく終了。
ひと手間かけた分、いい雰囲気が記録できたように思う。
ちょっと遠出だったが、帰路はいつになく気分が良かった。
こうした瞬間を、これからも一つ一つ積み重ねていきたい。
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4月5日
顔合わせ。
朝一番で貴重な時間をいただいた。
ずっとメールにて丁寧に応対してくださった営業担当の方、そして部長さんまで同席して下さる。
この、得体のしれない青年の妄想話に真剣に耳を傾けて下さるなんて....
こちらの説明にもいつも以上に熱が入る。
抱えていた症状の解決策について専門家から意見をいただく。
やはり想像していた通りであった。
そして、それを解決するための手段もいくつか提示いただいた。
そこでまた頭を過るのは....
時間とお金のないときほど、専門家をたよりにせよ
今回のプランの場合、確実に動作させるための回路を製作するのがベスト....
お話を伺っているなかで、そう結論を付けている自分がいるのに気が付いた。
見積をお願いすることに。
およそ1時間ほど。心地よく談笑?ができた。
総てがうまく動きだす....今日もそんな実感を得る。
今日の帰り道も、心地が良かった。
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4月7日
経済活動からしばし解放される。
今週中に、肝心の「曲」の構想を固めないとそろそろ間ないあわない。
当初の構想では、2000年12月に開催したアートイベント「nO」のために制作した
トラックの雰囲気を狙うつもりでいた。そのためまずは、「nO」サントラを聴き返すことから始める。
今回の作品は、照明装置を組み込んだプロダクトと音楽との連動を試みる。
そして、自分自身の中にある「美」を追及していく....そんなプロジェクトである。
試作品が完成した後、サンプルとなる照明装置の動作をプログラムしておいた。
今日はまず、「nO」のサントラを使って、その仮プログラムとの絡み具合をチェックしてみることに。
もちろん動きはまったくかみ合っていないが、当初、頭の中で想像していた、
求めていたままの世界が目の前にあった。
音源はこのままでプロダクトの動きを調整していけば、かなりのモノに仕上りそう....そんな手応えを得る。
しかし、「nO」のサントラは78分....ドラマとしてはたっぷり聴かせられるいい内容だが、
流石にこれでは、プレゼンテーションとしては長すぎる。
だが、"n" ensemble orb WEBでも一部紹介しているが、これは冒頭の5分だけ。
この音源を聴いたことがある人たちも僅か100名程度(「nO」来場者ほか)。
一度だけの使用で終えるのは惜しい....が....色々と問題点もあり....などと、
再度公開に踏みきる言い訳を一つ一つ重ねていってはみるものの....
もうしばらく検討してみよう。
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4月9日
| お願いしていた回路の見積が届いた。
即決
本当に、自分をここまで熱くさせるものはなんなのだろう?
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4月10日
構想を練り直しはじめて4日目。
まだ悩んでいる。
新作を創るための、おおまかなアイデアは浮かんでいる。
だが、まだ音を組み立てていく段階までは到達していない。
「nO」のための音源の雰囲気....これはかなり今回の作品の方向性にマッチしている。
これを凝縮した形にしていくつもりだ。
この作品にこの先の展開があるのだとしたら、
「nO」の音源に合わせてプロダクトの動きを考えてみるのも面白そうだ。
秋にそれが実現できるといいのだが....そのためのタイトル「Long Autumn Sweet
Thing」なのだから。
たっぷり魅せるためには、15分ループくらいの作品になりそうだ。
プレゼンテーションとしては、ギリギリの長さ。
もう少し凝縮することが望ましいのだが、するとスケールの小さいものになってしまいそう。
やりながら調整していこう。
どうせ、音を出し始めると構想はほとんど壊されていくから。
より豊かにより艶かに、もっと強く、もっと激しく....。
いつも抱いているこの想いを総てこの作品に反映させたい。
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4月11日
SICF会期中、会場での接客の対応などをお手伝いいただく方に連絡。
当日のことなどを打合せるため、来週、時間をいただいた。
そのときまでに曲のアウトラインが完成しているといいのだが....。
まだ、実際に音を出すことに踏みきれないままでいる。 |
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4月13日
煮詰まっている。
昨日の段階で、かなり明確な方向性は見えた。
しかし、作業が手に付かない。
仮プログラムした照明の動きを眺めながら....楽器を手に、ただ、戯れているだけ。
あとは得意のふて寝三昧....「春眠暁を覚えず」を独り唱えてはダラダラとした一日を過ごす。
そろそろ、設置のための素材も吟味しにいかなくてはいけない。
これで予定が完全に1週間遅れたことになる。
予定はあくまで予定....いつものことだからそれほど気にしていないが、
今年はフィリップモリスのこともあるから、やや焦り気味。
その心配を食欲で晴らそうとしているこの頃....不健康太りがまた、始まったようだ。
フィリップモリスの展示に関しては、総ての手配を完了させた。
あとは手元にそろい次第、設置テストを行なうだけ。
会期まで2週間を切った。
もうすぐ、始まる。
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4月15日
| 海を見に行った。
人造の浜辺から、ただ風景を眺める。
言葉にならない時間....
僕は、ずっとこの瞬間を待ち望んでいたんだ。
いつか、今日目にしたままのパノラマをそのまま作品に投影したい。
夕焼け
さざ波
突風
猫
松ぼっくり
君と僕と....
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4月16日
SICFの会場となるスパイラルホールの下見に行く。
忙しい中、時間を割いて下さった担当スタッフ様に感謝!
ブース位置、電源の用意される場所、照明の当たり具合などを
当日の状況を説明してもらいながら頭に思い浮かべてみる。
これで、これから先に用意しなければならない材料がより明確になった。
あとは、それらをいかに絶妙のバランスで再現するかにかかっている。
もちろん、音源の内容も....。
一向に音源制作ははかどらない。
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4月17日
今日もスパイラルへ。
会期中、お手伝いただく方とお昼をとりながら軽く打合せを....。
打合せというより、僕の気分転換のための時間だったのかも?
その後の時間もバタバタと....都内をあちこち動き回る一日。
作業時間がどんどん削られていく。
そろそろ、睡眠時間を削るほかなくなりつつある。
音源制作の進展は、今日もなかった。
設置のことで頭がいっぱい。
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4月18日
ホームセンター....経済活動のための打合せ....ホームンセンター....帰宅....
深夜〜早朝までプロダクトの製作....そんな一日。
ようやく、プロダクトの全貌が姿を表した。
「プロトタイプ」にしては、まぁ、よくできた方であろう。
これで設置も比較的簡単にこなせるはず。
現場では細かい調整に専念できそうだ。
まだ肝心の動作がきちんと再現されるのか、テストできていないのが気掛かり。
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4月19日
| 疲れがたまってきている模様。
経済活動のための作業にとりかかる。
だが....展示について気になることが山ほどあってなかなか集中できずにいる。
体調もあまり思わしくない。
リミットは翌日の昼....〆切前日....今宵も例に漏れず、徹夜になりそうだ。
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4月20日
昼....経済活動の打合せ。
そのあと、ホームセンターへ資材買い出しへ。
プロダクトの要となる「液晶フィルム」の動作用に製作してもらった特注回路と
その液晶フィルムを接続するためのコードを手に入れるために....。
帰宅後、ちょっとだけ工作してコードは無事完成する。
接続....。
思い描いていた通りの効果が目の前で再現された。
今日の作業はここまで。
明日、本番用の材料を使ってプロダクトを一から組み直す。
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4月21日
午後....緩い時間から作業開始。
ややてこずった個所はあったものの、夜までにプロダクトは無事完成。
早速、仮設置して動作確認をする。
やはり、思い描いていた通りだ。
頭の中のイメージと具現化される現象とがつながる瞬間....この心地よさを言葉にするのは難しい。
夜〜深夜にかけては、音楽と同期させるためのプログラムを行ないやすいようにするための
下準備となるプログラムをコツコツとこなす。
しかしここで一つ問題発生。
展示用に持ち込むシステムでは、データの転送量が多すぎるようだ。
色々とセッティングを変えて検証してみること数時間....問題を解決できる手応えを掴む。
いよいよ、作曲に専念できるか?
....と、その前に、明日の経済活動のための下準備をしなければ....。
明日も一日、「LAST」のための作業はできそうにない。
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4月26日
今日は、"n" ensemble orbで出展するフィリップモリスアートアワードの搬入日。
「LAST」の曲作りは一向に進まないまま、東京国際フォーラムへ乗り込む。
こちらの展示に関しては、下準備も完璧に済ませてあるし気掛かりな点はない。
運び込んだものをただ並べて機材のセッティングをするだけ。
設置作業自体は2時間程で終了。
ビデオのループ再生の確認をするため、一応、2〜3時間ほど展示作品をじっと眺める。
持ち込んだソファーの座り心地もなかなか。
このところの疲れもあって、ちょっとだけウトウトと....。
総てのチェックが終わったのは、結局、午後8時過ぎ。
ダラダラと無駄な、しかし同時にとっても貴重な時をたっぷりと味わった。
振り返れば、普段の生活では決して体験することのない不思議な時間だったと思う。
夕食は近所の韓国料理店へ。
フレンチかイタリアンかという内装なのがユニーク。
チゲ、ビビンバ、キムチ盛りあわせ....それから〆に冷めん....フルコースで自らを労う。
帰宅したらまた、経済活動のための作業を朝まで....「LAST」のための作曲は、
いつになったらはじめられるのだろう?
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4月27日
フィリップモリスアートアワード最終審査展「ザ・ファースト・ムーヴ」開幕。
当日の早朝まで経済活動のための作業をこなし、一時、仮眠。
早朝から起きだしてビデオ等の操作マニュアルを作成....
完成後、午前中に東京国際フォーラムへ向かった。
担当の方に操作方法を伝達したところで有楽町を後にする。
帰宅後はまた、経済活動のための作業をこなす。
明日明後日は、みっちりこの作業で手いっぱいになるだろう。
「LAST」の完成は、いつになるのか?
プロダクトの動作チェックが済んでいるからそれほど焦っていないが....
中途半端なものにはならないようにしたい。
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4月29日
フィリップモリスアートアワード最終審査日。
午前中から審査員が会場にて審査を行なうということで、出展アーティストの出席が義務づけられていた。
指定された時間に会場へ....昨晩も当然、眠らせてもらえないスケジュールだったからフラフラ。
本日のスケジュールもタイト....正午まで会場に拘束され13時過ぎには自宅に舞い戻って
客人を迎えての作業....。
移動は、体調のこともあったし時間が確実に読めるよう、珍しく電車を使った。
審査会....まったく手応えなし。
語学力皆無のため積極的に話しかけるなんてことはせず....終始、となりの作家さんと駄弁っていた。
興味深く作品を観て下さった審査員の方も数名居られた。
印象に残ったのだろうか?残らなかったのだろうか?
予定拘束時間を過ぎたところで自宅へ大急ぎで戻る。
今宵も眠らせてもらえない夜を迎えた。
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4月30日
昨日までの経済活動....大きく予定が変更され、あわやこちらの創作に影響を来すところだったが、
無事に乗りきることができた。これでようやく、「LAST」のための作業に集中できる....
といっても、本番まで今日を含めて3日しかない。
....と、そんな状況で迎えた朝....午前中に渋谷まで仕事を届けに往復ドライブ....
昼までに経済活動の〆切を一つクリアし....なかなかスリル溢れる一日のスタートだった。
夕方から本格的に「LAST」のための作曲に取組む。
といっても、モチーフは既に用意してある。
それを軸に、構成を考えていけばいい。
曲の展開は、いくらでも考えられる。
複雑にすることも簡単だが、今回の展示の目的は、
「音と光を使った表現の可能性」
を提示することにある。
当初より、曲はできるだけシンプルにするつもりでいた。
変化が少なく、穏やかな....そして、色気のあるものにしたい....と。
数カ月前から考えていた通り、「呼吸」から始まるオープニングをつくるために
まずは自分の吐息を数種類録音することろからはじめた。
何パターン試したことだろう....傍からみたらとっても奇妙な光景に違いない。
これに限らず、作業中の姿は絶対に見せることはできないな。
「鶴の恩返し」みたいにきっと背中に羽を生やして変身しているんだろうから。
冒頭のイメージが固まってからはスムースだった。
アコースティックギターを加工した音色で浮遊感溢れるコード展開を録り
それに合わせて同時進行で照明装置の動きもプログラムしていく....
SEやビープトーンを加えつつ、液晶フィルムの動作を考え....
そんなことを繰り返しているうちに、一気に9分間ものシーケンスが完成した。
まだまだ手を加えたいところは沢山あるが、ここはグッと辛抱....
今回は絶対にその方がいいんだ....そんな確信めいたものがあるから。
とにかく、今日はこのままの状態で止めておく。
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5月1日
午前中から「LAST」の調整を入念に....ブース全体を照らすための照明のプログラムを済ませた。
昨日保留にしたままだった個所も、今日プログラムした照明の効果が加えられたことで
それ以上補足する必要はなくなった。音源もこのままでいくことに決定。
あとは、いかに設置を完璧にこなすかに集中したい。
そして今日は、フィリップモリスアートアワードの入賞者発表の日。
だが....これまでの経緯から想像していた通り、入賞果たせず....
賞をとることだけを目標としているわけではないが、やはり胸の中はすっきりしていない。
10名の入賞者と僕らは、今日、ハッキリと線引きされたんだから....複雑な心境だ。
入賞は、順当と思える方々ばかりだった。
ジャンルが全く違うので作品の質について比較することは不毛だが、
存在感が圧倒的に違ったことは事実。
入賞作家のポートフォリオなどを拝見して、色々なことがわかった。
今後の活動に参考になるであろう。
それにしても、とっても淡々とした授賞式で、ちょっと拍子抜け。
もっと喜びを露にするのが自然だとおもうけど....みんなクールだな。
SICFで受賞に絡んだら、叫ぶことにしよう。
今年の授賞式は1階のカフェで行われるそうだ。
それをきいて
「受賞したらガーデンのらせんスロープを駆けのぼりますよ!」
なんて宣言してしまったけれど、流石にそこまでできそうにない。
既に酔っぱらってでもいたらやってみるかな?
もちろん、場の雰囲気をみつつ....だけど。
んっ?まだ展示もしてないのに....皮算用はほどほどに。
PMAA授賞式後は、レセプション会場で参加者全員でパーティ。
スペイン風地中海料理?をたらふく味わう。
今度はプライベートでいってみたい。
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5月2日
明日に控えたSICFのための最終調整日。
作品はほとんど仕上っているので、今日は主に、動作チェックに費やした。
1日中ループ再生するので、機材....特にコンピューターには相当な負荷がかかる。
朝から持ち込むシステムをフル稼働させた状態で半日以上、作品をただ眺めていた。
他の雑用をこなしながらたまに作品の動作を確認するも、最短で2時間ほどで
音が再生されなくなるという症状があることが判明。
システム上、これはどうにも回避できない症状の様子....困った。
幸い、照明装置は動作し続けているのが救われている。
今年、会場ではブースに張り付いて接客....といった、去年までの応対はしないつもりだから
距離を置いたところから眺めて止まったら処置を施すことにすればいいだろう。
そう決めた。
それから明方まで、設置をスムースにこなすための取り付け器具の工作、
ご協力いただいた方々の名前を表記するスペシャルサンクスの作成、
屋号となるネームプレートのデザインなどをこなす。
午前4時....そろそろ荷造りの開始だ。
午前7時から搬入が許可される。
今年こそ、一番乗りで会場に乗り込みたい。
去年は大遅刻してしまったから。
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5月3日
早朝から荷物を車に積み込む。
去年のことを考えれば、今年持ち込む材料はしれたものだ。
....しかし、積み込みの最中、車の天井に頭を強打する。
一瞬、動きが止まってしまうほど、遠慮なく、思いっきり....。
なんだか出だしからついていない。
クラクラしたままだったが、予定通り午前6時に自宅を出発。
作品を労るダラダラとした運転で車を走らせスパイラルへ向かう。
連休後半が始まった日....流石に都内の道路はガラガラ。
6時30分過ぎ、予定より早めに到着した。
すぐさま荷物を下ろし、搬入口脇に並べる。扉が開くまで待機。
7時前に搬入のお手伝さんが到着。
飛び入りの助っ人を連れてきてくれたお陰で、
とってもスピーディ、かつスムースに 搬入をこなすことができた。
その効果あって、荷物を運び入れるまでの間、 あまり体力を使わずに済んだ。
寝てないぶんだけテンションもかなり高め。
これで設置も乗りきれる....そう思った。
段取りを確認しつつ、手助けをうけて作業を進める。
いくつか予定外の外的トラブルはあったものの、難なく乗りきり、開場30分程前に設置は完了した。
いざ、動かしてみる....微調整すら不要なほど、完璧な仕上りだった。
自分でも初めて満足できるほどの状態....想像していた通り、美しい。
やはり、僕がブースにいないほうが作品のためになる。
体感してくれた方々は、どんなイメージを抱くのだろう?
知りたいのは、それだけ。
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5月4日
帰宅後、早朝まで経済活動のための仕事。
せっせと譜面を書いていた。
朝までにスタジオにFAXで送ればよいいことになっていたのだが、
なぜだか上手く送信できない。焦る....開場時間が迫っているから....急がなきゃ。
家を出たのは、ギリギリの時間。
慌てていたため、途中の道路で一時停止をしっかりせずに左折してしまった。
その瞬間に、白バイに静止を求められる。
が....ハードロックを爆音で聴いていたのでサイレンに気付かず、
500メートルほど、不本意なカーチェイスを演出してしまった。
気付いてからはすぐさま車を停止....泣いてすがるも、違反減点+罰金を課せられる。
あぁ....急がば回れ....。
自らの失態により時間をロスした。
開場前に機材の電源を入れなくてはならない。
しかし、到着はギリギリ、もしくは遅刻確実の時間だ。
お手伝いさんは到着しているだろうか?
連絡してみる....と、こちらも遅刻確実の模様....まずい。
残す手段は....会場のスタッフに連絡を入れてみる。
つながった。
電話をつなげた状態のまま、動作手順を伝える。
数分後、聴き慣れた音楽が電話口から漏れてきた。
お手数おかけしました。
さて、早くも本日をもって我が展示は終了してしまう。
初日、設置作業日恒例のジャージ姿で乗り込んでいたので
出展者の写真撮影を明日にしてほしいとお願いしたものの、よく考えたら
次の日、もう搬出があるからまたジャージ姿....結局、出展者写真は拒否したままとなる。
作品に対するリアクションはなかなか好評だった。
遠巻きに鑑賞者の様子をチェックしていたのだが、
技術的なことをふくめ あれこれ話題にしてくれていたよう。
もちろん、ただ作品の前にたたずみ、
ジッっと眺めて下さる方も沢山いらした。ありがたい。とっても。
展示の合間をぬって、記録撮影をこなす。
強い光を放つので作品の効果を確実におさえるのに苦労したが、
どうにか内容を伝えられるだけの撮影に成功する。
あとはこれを編集して次のプレゼンテーション素材にしよう。
ソロでのテーマは「音と光」。
この方向で創作を続け発表していくために役立てたい。
閉場後、あたふたと搬出作業開始。
本日も2名のお手伝いさんが手を貸してくれた。お陰で、搬出も疲れ知らずだ。
車に荷物を積み込み、お手伝いさんらと食事をとりに近くのレストランへ。
3週間近くにわたる長いハードスケジュールがいよいよ終わろうとしていたせいか
急に疲れがドッと押し寄せてきた。リゾットのやや強めに効いた塩気が丁度よく感じる。
この2日間のことを振り返る。
とにかく、大きな手応えのあった展示....いい結果が期待できそうな予感がある。
明後日、いよいよ受賞者の発表....みんなで喜びを分かち合いたい。
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5月5日
こどもの日。
振り返れば去年の今日....苦い記憶を植え付けてしまった。立ち直れないかと思うくらいの....。
だが、今年、その記憶は塗り替えられた。
総てが上手く運んでいる....僕が望んだ状況に1歩ずつ近づいている....そんな実感を抱いた朝....
理由はわからないけど。
夕方からは経済活動のための録音へ町田方面へ車をとばす。
こちらの作業が終わったのが深夜....もう日付をまたいでいた。
ここでも作業終了と同時に眠気が襲う。
明日、発表があるんだ....絶対に無事に帰宅しないと....。
途中、暴走車両と出くわして、あわや....という瞬間があった。
お陰で眠気がさめたが、本当に危ないところだった。
仕事用の機材を積み下ろし終わる....もう寝る。
久し振りにたっぷり眠れそうだ。
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5月6日
SICF受賞者の発表の日。
午後8時からクロージングパーティが催され、そこで発表が行われる。
そんな重要な発表を前に、我が身は有楽町にあった。
フィリップモリスアートアワードの撤収をするためだ。
午前中に起床するも、まだ出掛けるには早いな....と、うたた寝していたら寝坊してしまう。
迷惑をかけたけれど、飛び入り助っ人が登場してくれたお陰でこちらもスムースに作業を終えることができた。
こういう手助けがあるのは、とっても嬉しい。
たっぷりお礼をいいたかったけれど、助っ人はハヤテのように去っていき....素敵だ。
夕方、スパイラルへ。
会場内はまだまだ賑わっている。
知人の作品をふくめ、時間をかけて会期後半の出展者の作品をみてみる。
今年は相当、レベルが高いように感じた。
どのブースも独自のアイデアに満ちている。
そして、いずれも設置状態が奇麗。
ライバルが沢山いる。
パーティ開始時間が近づくにつれて、少々ソワソワしはじめる。
知人と無駄話をして心落ちつかせるも、
審査員や会場スタッフと目が合うたび期待をしてしまっている自分に気が付いた。
今年の展示は、相当な手応えがあった。
大丈夫。
かならず受賞にからめる。
再三いうが、賞をもらうために創作しているわけではない。
だが、こうした冠を得ていかないと、社会はこちらを向いてくれない。
創作を続けていくために必要なこと....それが冠だと捉えている。
これを逃したからといって終わるわけじゃない。
だが、これだけ手応えのある作品を発表して評価されないというのは虚しい。
本当に初めて、自分自身をも納得させる作品に仕上ったんだから。
ここで受賞する意味は、自分の感覚が世の中につながっているのかいないのかを測る機会でもある。
受賞者の発表が続く中、そんなことを考えていた。
各審査員賞、スパイラル館長賞、スパイラルマーケット賞、そして準グランプリの発表が終わった。
ここまで僕の名前は登場していない。
ということは、一等賞か何にもないか....この段階で決定したわけだ。
スパイラルには???なドラムロールが鳴り響く中、前年グランプリ作家が封筒を開けた。
読み上げられたのは....僕の名前だ。
思わず、奇声を上げた。
舞い上がった。
周りにいた知人に挨拶することもなく壇上へ向かった。
受賞コメント....サブイことばかりを連発していたようだ....言った内容はほとんど覚えていない。
審査員、スタッフのみなさん、お手伝いただいた方々へのお礼の言葉も忘れた。
ただ、僕だけが楽しむ姿がそこにあったらしい。
ごめんなさい。
でも、それくらい嬉しかったんです。
苦手な写真もいっぱい撮られたけど、今日はまぁ、いいだろう。
なにせ、グランプリだから。
授賞式後、即、親に電話。
いい報告ができて本当によかった。
ここまで周到に準備して得た結果....それが最高のものだなんて....。
この喜びを言葉にする作業なんて必要ない。
理屈じゃ説明できない喜びをずっと噛みしめていたいから。
きっかけをつかんで欲しい....この作品を制作するにあたって僕から鑑賞者へ向けた言葉だ。
そこでまず、僕自身がきっかけをつかむことになろうとは....。
今、言葉にならない....いや、言葉にしたくない嬉しさに満ちている。
とにかく、これからが肝心。
秋の展示へ向けて、妄想は果てしなく....。
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